注文住宅・リフォームの設計・施工
こちらは工場の前で大工が自分の道具を研石で研いでいる風景です。
当社ではよくみる風景で、道具をどれだけ丁寧に研いで良い状態にするのかで
木の仕上がり方も違ってきます。
一般的には本物の木を使う事は本当に少なく、多くは木目風の建材を使いますので
こういった大工道具を扱う風景は少なくなりました。
家は「つくる」から「売る」事にかわり効率が優先になり、
機械化がすすみ「つくる」から「組み立てる」に変わっていってしましました。
10年以上手入れしながら大事に使われている五分のみ・三分のみ
そんななか私たちは時代錯誤かもしれませんがやっぱり本物を使った
ものづくりを大切にしたい!と考えています。
もっと言うならものづくりの延長に家づくりがあると思っています。
大工が山から下りてきた木材を目利きをして仕入れをした木を適材適所に使い、
木の特徴をつかみながら制作していく、そんな手間暇かけて愛情をかけることが
愛着ある家を育てると本気で思っております。
棟梁によって墨付けされていくヒノキの構造材
木は山から伐採して製品(柱・床材・天井材・階段材など)になっても
まだまだ呼吸をして生きており(木の呼吸が部屋の空気感をつくっていきます)、
その木の香りや手触りや経年変化が家への愛情になってくると思います。
棟梁に墨付けを教えてもらいながら墨付け補助をする大工 若杉
そんな家づくりにはやはり「大工」がかかせません。
家づくりの中心はやっぱり大工だと考えています。
ただ世の中をみると大工の平均年齢は今や60歳を越え、
20代・30代の大工は本当に少なく深刻な職人不足になっております。
それは家づくりの機械化が極度にすすみ大工が’’組み立てるだけ’’の家づくりになり、
大工に求められるのは技術よりも早さが優先され、そのため工期に追われた仕事で
数(棟数)をこなさないとお金にならず、お客様と話す事も少なくなり
手掛けた家が喜んでいただいているのかどうかも分からない。
そんな家づくりに本当のやりがいは少しなくなってきました。
ものづくりのやりがいとは造り手がお客様の喜ぶ笑顔を見る事を、
目標につくっていくのがやりがいなのではないでしょうか。
梁材の仕口を加工する 一年目の若手大工 島田
当社では20代・30代の大工が大活躍をしています。
数ある職種からこの大工という職業を選んだ彼ら彼女らはものづくりが大好きです。
このもの造りの技術と経験で社会に貢献したいと本気で思っています。
木の家づくり・古民家再生・神社仏閣の修繕・空き家再生など自分たちの技術と経験で
地域を元気にしたい・明るくしたい。そんな事ができればと思っております。
ただ昔の事ばかりが良いのではありません。
デジタルの力をかりて効率化を進めつつ、
本当に大切にしなければいけないところは自分たちの力で、
今にあったもの造り・家づくりをしていきたいと考えます。