注文住宅・リフォームの設計・施工
伝統技術を若手大工に教える親方
こんにちは。最近小林住建の工房では、
新たに始まる新築工事に向けて材料の刻みがはじまりました。
刻み・・・大工職人が柱から梁など一本一本の材料に墨を付け、
ノコギリや鑿(のみ)を使って手作業で加工を行う工程のこと。
これには伝統技術を継承した、大工職人の腕と技が必要となってきます。
今回は刻みの基本である「墨付け」の様子を撮影しました。
墨付けとは、材料に大工職人が木材に加工するための目印をつけることです。
一本一本、木材のねじれや曲がりが無いかを確認し墨汁で印を付けます。
初めて墨付けをする4年目大工は、
「柱や梁などは家づくりの基礎となる部分なので、墨付けを失敗して加工してしまうと
上棟の時に家が建てれなくなるから緊張が常に走る、
分からないことがある時は常に親方に聞き、しっかり理解して進めていきたい」
と緊張気味の意気込み。5月の上棟まで気を引き締めて頑張ります。
墨さしに墨蕾(すみつぼ)の墨をつける
赤い軽子(かるこ)と墨糸(すみいと)で柱材にケガキ線を引く
墨つぼは、法隆寺が建てられた時から日本で使われている、
木材などのケガキ線として直線を引く大工道具の一つです。
定規と鉛筆などを用いて木材に直線を引いた場合、
木目の凹凸によって線が歪むことがありますが
墨つぼは木目に影響されず正しい直線を引くことができるので、
建築業では昔から重宝されてきました。
墨付けは大工が自分で描いた図板に基づいて行います。
図板には、柱の位置や梁の「継手」や「仕口」など
部材の接合部がどのように接合されるかがわかるように描いてあります。
なので墨付けする際は、図板を確認しながら間違えないように進めていきます。
集中力と技術が必要な刻みはこれからどんどん上棟式に向けて進んでいきます。
その様子をここブログにて発信していきます。ぜひ次の刻みブログもご覧ください。