注文住宅・リフォームの設計・施工
小林住建の古民家再生やリフォームに多く用いられる古建具。
今日のブログはどこかレトロで落ち着く古建具のお話です。
まず古建具とは、言葉の通り古い建具(ドア)のこと。
何年前の物からという言葉の定義はないのですが、
古民家などに用いられているものを古建具と呼ばせていただくことが多いです。
古建具がつくられていた当時は、
ベニヤやビニールクロスなどのない時代。
ですから、ひとつひとつ昔の建具は無垢の木から丁寧につくられています。
このような古建具ですが小林住建では新築でも、
古建具を使わせていただくことがあります。
それは元々住んでいたお家から思い出として改築する際に再利用するものもあれば、
お家の雰囲気づくりに合わせて、好みの古建具を探して取り付けるなど経緯は様々です。
古建具でしか見られない味わいや趣があり、その用途はたくさん。
たとえば上のお写真のお家では、
お部屋の入り口だけじゃなく玄関のシューズクロークに古建具を用いたり、
お施主様がDIYで古建具の障子を張り替え、色味を加えてアレンジしています。
古建具を新築やリフォームした場所にはめ込むためには、
建具自体の調整や建具をはめ込むための枠の調整だったりが必要。
というのも既製品を使う場合は規格や寸法が決まっているのでそのように建具枠を
造っていくのですが、古建具を用いる場合はまずその古建具の寸法から測ります。
なので古建具を用いるには、
建具の調整、手直し→建具職人(建具屋さん)
建具をはめ込むための枠づくり→大工職人
の力が欠かせません。
古建具がその部屋・空間に馴染むまでにはこのような工程があるのです。
これらの古建具は、解体現場などでだれもその価値に気づかなければ
捨てられて燃やされてしまっていたものばかりです。
それらの価値を見出して古いものをより良い形で再利用し、
昔の職人の技や歴史ある建具が受け継いでいけたらなと思います。