注文住宅・リフォームの設計・施工
工場では6月の上棟式に向けて木材の刻みが終盤に差し掛かっています。
最初は全く刻まれていなかった真四角の梁や柱も、
それぞれの場所に立つ様、かなり形になってきました。
今回は刻みでは欠かせない鉋についてお話ししたいと思います。
木工教室の箸づくりに参加された方は、おなじみの「鉋」。
木材の表面を削り、表面をきれいに仕上げたり、大きさを調整することができます。
刻みでは鉋は主に、梁や銅差しのホゾ部分などの幅や厚みの微調整を行います。
ノミで削るより鉋の方が細かく厚みを調整できます。
ホゾ部分を鉋で微調整
棟梁に鉋を扱う上でのポイントを聞きました。
「刃の調整と、鉋台の調整を怠らないこと。
鉋台はさしがねを当てて隙間の位置を確認して鉋台専用のミニ鉋で調整する。」
鉋台の裏側にさしがねを当てて隙間を確認
新人大工は刃の調整方法は専門で習ったが、
鉋台にも調整が必要だったことは教わらなかったそう。
そして日の当たるところに置いておくと鉋台は歪んでしまうので、
日の当たらない場所で、使わないときは油などを塗って保管してあげるといいみたいです。
道具のお手入れはいい家づくりには欠かせません。
日本の先人大工が施した伝統技術を残すためにも、
ベテラン大工から若手大工に技や知識を受け継ぐことの大切さを実感しました。
ミニ鉋で鉋台を削る
上棟式まで残り少し、刻みの様子をまた発信していきたいと思います!
最後までご愛読いただき、ありがとうございました。